ID:RyQCVavX氏の無題作品
私の名前は日本鬼子(ひのもとおにこ)。
大きな山の古い今は使われていないお寺にすんでいます。
神様は引っ越したみたいなので、代わりに私が貰いました。
般若のお面は母上の形見。
お寺から見る景色はいい景色。
あれ?子供が遊びに来たみたいです
子供「カブトムシー♪カブトムシー♪」
鬼子「こんなところに一人で来たら、危ないよ…?」
子供「お姉ちゃんだれー?」
鬼子「うーん…誰なんだろね、あはは」
子供「よく見たらお姉ちゃん…頭になにかあるね」
鬼子「これ?」サッ
子供「つ、角だ!!鬼!?うっ…うわぁあああああ!!」
鬼子「えっ…いやっ…」
子供「ひぃいい!!僕食べてもマズいよぉぉ!!」
鬼子「た、食べない食べない…!」
子供「ひぃいい!!助けてえええ!!!」ダダッ
逃げちゃった…。うーん、やっぱり村の人って鬼は怖いみたい。でも私は人を食べるなんてことしたことありません。私だけでなく…。
鬼子「カブトムシがいそうな所連れてってあげようとしたのに…」
虫は何故か平気なんです
山の中なのでさほど苦しくない夜を迎えました。
鬼子「ふぅ…」
鬼はこの界隈では私一人だけみたいです。母上は病気で…。
父上は未だに場所がわからない。
それでも私は毎日楽しいです。
美味しいご飯が食べられるから。
目が醒めると、小鳥のさえずりが聞こえました。
外に出ると、小鳥が屋根に一列にとまっていました。
鬼子「はーい、今日のご飯だよー」
小鳥たちに餌をやっていると、食材があと少しだと気付きました。
そろそろ町に買い出しに行かないと…!
町はいいです。人がいっぱいいて、とても楽しそうです。
お面の角度をどうにかしたら、角をごまかすこともできます。
「よぉ!お嬢ちゃん!ウチの魚は新鮮だよぉ!どうだい?」
鬼子「え」
「さぁさ、どれがいいんだい?」
鬼子「いや…私…他の…」
「こいつはどうだい?まけとくよ?」
鬼子「あっあの……」
「遠慮することないぜ!!早く決めちまいなぁ」
鬼子「じゃ…じゃ、その…右の奴で…」
「まいどありぃ!」